ChatGPTやClaudeなど、生成AIの回答をExcelに貼ると、表の1行がまるごと1つのセルに入ったり、** や # の記号が残ったりします。うまくセルに分けられても、001 が 1 に、1-2 が日付に変わることがあります。回答をいったん無料ツールに貼って、Excelファイル(.xlsx)にして保存すると、見出し・箇条書き・表がセルに入り、書いてあるとおりの文字のまま開けます。インストールも会員登録も要りません。
このページで紹介するのは、たる坊ワークスの無料ツール「Markdown を Word・Excel・メール本文に」です。報告書も一覧もExcelでやりとりする職場は多いので、生成AIに整えさせた回答を、そのままExcelの文書にできるようにしました。
ツールを開く(Markdown を Word・Excel・メール本文に)なぜExcelに貼るとうまくいかないのか
生成AIの回答は、多くの場合 Markdown(マークダウン) という書き方で作られています。見出しの行の頭に # を付ける、太字にしたいところを ** で挟む、表は | で列を区切る、という決まりです。たとえば、こういう文字です。
## 発注する部品 | 管理番号 | 品番 | 納期 | |---|---|---| | 001 | 1-2 | 10/20 |
AIの画面ではこれが見出しや表に見えていますが、中身は記号つきの文字です。この文字のままExcelに貼ると、| 001 | 1-2 | 10/20 | のような行が、1行ずつA列のセルに入ります。Excelには、貼られたMarkdownを表に分ける機能がありません。
もう1つの落とし穴は、セルに分けたあとです。Excelは、数や日付に見える文字を自分で数や日付に変えます。
| 回答に書いてあるもの | Excelに入ると |
|---|---|
001(管理番号) | 1(先頭の0が消える) |
1-2(品番・枝番) | 1月2日(日付になる) |
10/20 | 10月20日(日付になる) |
4901234567894(13桁のJANコード) | 4.90123E+12(指数の表示になる) |
ツールで作る.xlsxは、すべてのセルを文字として入れるので、こうした変換が起きません。開いたときに、回答に書いてあったとおりの文字が並びます。
文書はどこにも送信されません
社内の資料をネットのツールに貼ってよいのか、という心配について。このツールでは、貼り付けた文書の変換から.xlsxファイルの作成まで、すべてあなたのパソコンのブラウザの中で行われます。文書をサーバーに送る処理は、ツールの中にそもそもありません。入力した内容は保存もしないので、ページを閉じると消えます。
自分で確かめるなら、ツールのページを開いたあとでWi-Fiを切ってみてください。通信が切れた状態でも、.xlsxの保存まで最後までできます。
使っている生成AIがファイルを作れるなら、「この表を.xlsxファイルにして」と頼む手もあります。会社で使えるAIがファイルを出せない、回答はもう手元にあって作り直したくない、という場合は、次の手順に進んでください。
Excelの文書にする(3ステップ)
1. 生成AIの回答をコピーして、ツールに貼る
回答の下にあるコピーのボタンでコピーし、ツールのページの Markdown の欄に貼り付けます(Ctrl+V)。記号つきの文字のままで大丈夫です。貼るとすぐ、仕上がり の欄に見出しや表になった形が出るので、表が表になっているかをここで確かめます。
AIから.mdファイルを受け取った場合は、.md ファイルを開く で選ぶか、ファイルを Markdown の欄にドラッグします。
2. 「Excel ファイル(.xlsx)で保存」を押す
Excel ファイル(.xlsx)で保存 を押すと、.xlsxファイルがダウンロードされます。ファイル名は文書の最初の見出しになります(見出しが無ければ「文書.xlsx」)。
3. Excelで開き、「編集を有効にする」を押す
ダウンロードしたファイルをExcelで開くと、上に「保護ビュー」の帯が出ることがあります。インターネットから保存したファイルに付く、Excelの安全のための表示です(Microsoft の説明:「保護ビューとは」)。帯の 編集を有効にする を押すと、普通に編集できます。
Excelで開いたときの形
- 見出し・段落・箇条書きは、1行ずつA列のセルに入ります。見出しは太字で大きく、箇条書きは「・」や「1.」を付けて、入れ子の深さに合わせて字下げしてあります。長い行は右のセルにはみ出して見えます
- 表は、罫線つきのセルに1マスずつ入ります。見出しの行は太字で色付き。列の幅は中身の文字数に合わせてあり、長すぎる列だけ折り返します。回答の表のセルの中の改行(
<br>)は、セルの中の改行になります - 太字・斜体・取り消し線は、セルの中のその文字だけに付きます。リンクは文字の後ろに「(URL)」を残し、リンクが1つだけのセルは押すとそのページが開きます
- セルはすべて「文字列」の書式です。文書として読めるように、目盛線(セルの枠の薄い線)は消してあります。戻すときは 表示 タブの 目盛線 にチェックを入れます
会社ごとのひな形(方眼紙など)には合わせていません。ひな形に入れたいときは、下の「うまくいかないとき」を見てください。
うまくいかないとき
当てはまるものを開くと、対処が出ます。
表の数を足し算したい(SUMで0になる)
セルを文字として入れているので、そのままでは計算に使われません。計算に使う列だけ、数に変えてください。
- その列を選び、ホーム タブの表示形式を「標準」にする
- 列を選んだまま、データ タブの 区切り位置 を押し、そのまま 完了 を押す
「1,100万円」のように単位や区切りの付いた値は、数になりません。
表のセルの文字が途中で切れて見える
折り返したセルの行の高さが足りていないときです。行番号の境目をダブルクリックすると、中身に合わせた高さになります。
「仕上がり」の欄でも、表が表になっていない
表になるのは、1行目が見出しの行、2行目が |---|---| のような区切りの行で、2つの行の列の数がそろっているときです。生成AIの回答を途中からコピーして2行目が抜けていないか、列の数がずれていないかを見てください。
会社のひな形(決まった書式のExcel)に入れたい
.xlsxで保存して開き、入れたいセルを選んでコピーし、ひな形の入れたい場所で右クリックして、貼り付けのオプションの 値 を選んでください。ひな形の罫線や書体を崩さずに、文字だけが入ります。
画像や数式が出ない
画像と数式は変換しません。画像は「[画像: 説明]」という文字になり、数式は元の文字のまま残ります。
前に貼った文書が消えている
入力した内容は保存していません。ページを閉じたり読み込み直したりすると消えます。社内の文書を貼る前提なので、わざと残さないようにしています。
まとめ
- Excelに貼ると表が1つのセルに詰まるのは、生成AIの回答がMarkdownという書き方の文字のまま貼られるから
- セルに分けても、Excelは
001・1-2・13桁の番号を数や日付に変えてしまう - ツールに貼って Excel ファイル(.xlsx)で保存 すると、見出し・箇条書き・表がセルに入り、すべて書いてあるとおりの文字で開ける
- 文書はブラウザの中だけで変換され、どこにも送信されない
Outlookのメール本文やWordに貼るときの手順は、ChatGPTの回答をOutlook・Wordにきれいに貼る方法にまとめています。