ChatGPTやClaudeなど、生成AIの回答をコピーしてOutlookのメールに貼ると、** や # といった記号がそのまま残ることがあります。Wordに貼ると、表が | と - の並びになって崩れます。回答をいったん無料ツールに貼って、メール本文用にコピーするか、Wordファイル(.docx)にして保存すると、見出し・太字・箇条書き・表が整った形で渡せます。インストールも会員登録も要りません。

このページで紹介するのは、たる坊ワークスの無料ツール「Markdown を Word・Excel・メール本文に」です。仕事で生成AIに整えさせたMarkdownを、エディタを使わない人にも渡したかったのですが、社内の文書を知らないサイトに貼るわけにはいかないので、自分で作りました。
ツールを開く(Markdown を Word・Excel・メール本文に)なぜ「**」や「#」が残るのか
生成AIの回答は、多くの場合 Markdown(マークダウン) という書き方で作られています。見出しの行の頭に # を付ける、太字にしたいところを ** で挟む、表は | で列を区切る、という決まりです。たとえば、こういう文字です。
## 進め方 1. 現状の故障履歴を集める 2. 更新候補を**3案**に絞る | 案 | 費用 | |---|---:| | A:同型に更新 | 800万円 |
AIの画面ではこの記号が見た目に変換されて表示されていますが、中身は記号つきの文字です。コピーしたものがこの文字のまま貼られると、記号が残ります。OutlookもWordも、貼られたMarkdownを見出しや表に変換する機能を持っていません(2026年10月時点)。
表はとくに崩れ方が大きく、罫線の無い | 案 | 費用 | や |---|---:| の行がそのまま並びます。記号を手で消しても、表は表に戻りません。
文書はどこにも送信されません
社内の資料や取引先に送るメールの下書きを、ネットのツールに貼ってよいのか。いちばん気になるのはそこだと思います。
このツールでは、貼り付けた文書の変換から、メール本文用のコピー・.docxファイルの作成まで、すべてあなたのパソコンのブラウザの中で行われます。文書をサーバーに送る処理は、ツールの中にそもそもありません。
- 貼り付けた文書はどこにも送信されません
- 入力した内容は保存もしません。ページを閉じると消え、次に開いたときにも残っていません
自分で確かめるなら、ツールのページを開いたあとでWi-Fiを切ってみてください。通信が切れた状態でも、メール本文用のコピーも.docxの保存も最後までできます。
Googleドキュメントが使えるなら
Googleドキュメントには、Markdownを読める設定があります。ツール → 設定 で マークダウンを有効にする にチェックを入れたうえで、文書の中を右クリックして マークダウンから貼り付け を選ぶと、Markdownが見出しや表になり、そこから.docxでダウンロードもできます。パソコンのブラウザでの操作で、スマホのアプリにはこの設定がありません。
社用パソコンでGoogleのサービスが使えない、ブラウザの拡張機能も入れられない、という場合は、次の手順に進んでください。このツールはブラウザで開くだけで使えます。
Outlookのメール本文に貼る(3ステップ)
1. 生成AIの回答をコピーして、ツールに貼る
回答の下にあるコピーのボタンでコピーし、ツールのページの Markdown の欄に貼り付けます(Ctrl+V)。記号つきの文字のままで大丈夫です。
AIから.mdファイルを受け取った場合は、.md ファイルを開く で選ぶか、ファイルを Markdown の欄にドラッグします。
2. 「仕上がり」の欄で見た目を確かめる
貼るとすぐ、隣の 仕上がり の欄に変換したあとの見た目が出ます(幅の狭い画面では下に出ます)。メールにはこの見た目で貼られます。
文章を直したいときは、Markdown の欄で直すか、Outlookに貼ったあとで直します。記号が残っているところがあれば、「うまくいかないとき」を見てください。
3. 「メール本文用にコピー」を押して、Outlookに貼る
メール本文用にコピー を押すと、「コピーしました」と出ます。Outlookで新しいメール(返信でもかまいません)を開き、本文に Ctrl+V(Macは ⌘V)で貼り付けます。
貼ったあとは普通のメールの文字なので、Outlookの中でそのまま書き足したり消したりできます。受け取った人も、返信のときに文中へ書き込めます。
Wordの文書にする(.docxで保存)
短い連絡ならメール本文で足ります。長い文書や、相手に手直しやコメントをしてもらいたいものは、Wordファイルにして添付するほうが向いています。Wordに貼ると表が崩れるときも、こちらの手順で表のまま渡せます。
1. 「Word ファイル(.docx)で保存」を押す
Outlookのときの手順1・2と同じようにMarkdownを貼ってから、Word ファイル(.docx)で保存 を押します。.docxファイルがダウンロードされます。ファイル名は文書の最初の見出しになります(見出しが無ければ「文書.docx」)。
2. Wordで開き、「編集を有効にする」を押す
ダウンロードしたファイルをWordで開くと、上に「保護ビュー」の帯が出ることがあります。インターネットから保存したファイルに付く、Wordの安全のための表示です(Microsoft の説明:「保護ビューとは」)。帯の 編集を有効にする を押すと、普通に編集できます。
3. Wordで開いたときの形
- 見出しは、Wordの「見出し 1」「見出し 2」…のスタイルになっています。表示 タブの ナビゲーション ウィンドウ で見出しを一覧でき、目次も作れます
- 表は罫線つきのWordの表になります。列の幅は中身の文字数に合わせてあり、ページの幅に収まるように詰めています
- 文字は游ゴシックの10.5ポイントで、日本語の文書として開きます
受け取った人はWordで開いて、そのまま手直ししたり、変更履歴つきで直したりできます。
うまくいかないとき
当てはまるものを開くと、対処が出ます。
Outlookに貼ったら、記号つきの文字のまま貼られた
メールの形式がテキスト形式になっていると、見出しや表を持てないので、元のMarkdownの文字が貼られます(ツールは、書式つきの文書と元の文字の両方をコピーしていて、貼り先が書式を受け付けないときは元の文字が使われます)。
メールの形式をHTML形式に切り替えてから、もう一度貼ってください。切り替える場所はOutlookの版によって違います。Windowsの従来のOutlookでは、メールの作成画面の 書式設定 タブにあります。
「仕上がり」の欄でも、表が表になっていない
表になるのは、1行目が見出しの行、2行目が |---|---| のような区切りの行で、2つの行の列の数がそろっているときです。生成AIの回答を途中からコピーして2行目が抜けていないか、列の数がずれていないかを見てください。
「仕上がり」の欄でも、一部に「**」が残っている
** のすぐ内側が空白だと、太字になりません(** 大事 ** のような形)。空白を消すと太字になります。
なお、``` で囲まれた部分はコードとして扱い、中の記号もそのまま灰色の枠に入れます。これは仕様です。
画像や数式が出ない
画像と数式は変換しません。画像は「[画像: 説明]」という文字になり、数式は元の文字のまま残ります。画像はOutlookやWordに貼ったあとで、別に入れてください。
「コピーできませんでした」と出る
ブラウザによっては、ボタンからのコピーが許されていないことがあります。その場合は、仕上がり の欄をマウスで選択して Ctrl+C でコピーし、Outlookに貼ってください。
いまあるWordの文書の途中に入れたい
.docxで保存して開き、入れたい部分を選んでコピーし、元の文書に貼ってください。Wordどうしのコピーなので、見出しや表の形を保ったまま入ります。
前に貼った文書が消えている
入力した内容は保存していません。ページを閉じたり読み込み直したりすると消えます。社内の文書を貼る前提なので、わざと残さないようにしています。
まとめ
**や#が残るのは、生成AIの回答がMarkdownという書き方の文字のまま貼られるから- メールで送るなら、ツールに貼って メール本文用にコピー → Outlookの本文に Ctrl+V
- 表を崩さずにWordで渡すなら、Word ファイル(.docx)で保存 して添付する
- 文書はブラウザの中だけで変換され、どこにも送信されない
Excelの文書にしたいときは、生成AIのマークダウンをExcelの文書に変換する方法へ。
作ったいきさつは、note のChatGPTの回答をメールに貼ると「#」「*」が残るので、変換ツールを作りましたに書いています。